ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)

ドケルバン病は、親指の付け根(手首の母指側)に痛みや腫れを生じる疾患で、手首をよく使う人に多く見られます。特に、スマートフォンの操作や赤ちゃんの抱っこを頻繁にする人に発症しやすいことから、「ママの腱鞘炎」とも呼ばれます。

原因は、親指を動かす腱(短母指伸筋腱・長母指外転筋腱)が腱鞘内で炎症を起こし、腱の動きがスムーズでなくなることです。症状としては、親指を動かすと手首の外側に痛みが走り、特に親指を内側に曲げて手首を小指側に倒す(フィンケルシュタインテスト)と強い痛みが生じます。

治療は、手首の安静を保つためのサポーター装着やストレッチ、消炎鎮痛薬の使用が基本です。症状が強い場合はステロイド注射を行うこともあります。長期間改善しない場合は、腱鞘を開放する手術を検討します。

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