Medical

診療内容

手外科

変形性関節症

ヘバーデン結節

原因】

ヘバーデン結節は、指の末節(指先)にある関節に発生します。この病変は、変形性関節症による関節軟骨の摩耗や損傷が原因で起こります。変形性関節症は、関節に負担がかかり続けることによって関節軟骨がすり減り、関節に痛みや腫れ、変形を引き起こす病気です。ヘバーデン結節は、以下の要因によって発症しやすくなります。

  • 加齢:高齢者に多く見られる。
  • 遺伝的要因:家族に同様の症状を持つ人がいると、発症リスクが高くなる。
  • 性別:女性に多く見られる。
  • 過剰な関節使用:過度に手を使う仕事や活動(例:手作業)が影響することがある。

症状】

  • 関節の腫れ:指の末節(末端指節関節)に硬い腫れが見られます。
  • 痛み:腫れた関節に痛みが生じることが多いですが、痛みが常に強いわけではありません。
  • 関節の変形:慢性的な炎症と摩耗により、関節が変形し、指が曲がったり、異常な角度を取ることがあります。
  • こわばり:朝などに指が硬直し、動かしにくく感じることがあります。
  • 動かしにくさ:関節が痛むことで、物を持つのが難しくなることもあります。

診断】

  • 問診と身体検査:医師は症状の発症時期や進行状況を確認し、指の関節を触診して腫れや変形を確認します。
  • X線検査:関節のX線撮影を行い、関節の軟骨の摩耗や骨の変形を確認します。ヘバーデン結節は、X線で関節のすり減りや骨棘(骨の突起)として見えることがあります。

治療】

ヘバーデン結節に対する治療は、症状を和らげることと関節の機能を保つことを目的としています。

  • 保存療法
    • 痛み止めや抗炎症薬:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの薬を用いて痛みや炎症を抑える。
    • 物理療法:関節を温めることで血流を改善し、こわばりを軽減することがあります。また、関節の可動域を保つためのストレッチや運動療法が有効です。
    • 装具:指の関節を安定させるためにスプリントや装具を使用することがあります。

予防】

完全な予防方法はありませんが、関節への過度な負担を減らすことが予防には有効です。また、早期に症状に気付き、適切な治療を受けることで進行を遅らせることができます。

ヘバーデン結節は、進行性の病気ですが、適切な治療を受けることで症状の管理が可能です。痛みやこわばりがひどくなる前に、早期の治療を受けることが重要です。

ブシャール結節(Bouchard’s nodes)は、指の関節に現れる骨の変形で、主に変形性関節症(OA)の一環として知られています。具体的には、指の中節(指の関節)に発生する硬い結節です。以下に、ブシャール結節の原因、症状、診断、治療、予防について詳しく説明します。

ブシャール結節

原因】

ブシャール結節は、変形性関節症(OA)の一形態として発生します。この病気は関節の軟骨が摩耗し、骨同士が擦れ合うことによって炎症や痛みを引き起こします。ブシャール結節は、指の中節関節(指の関節のうち、指先から2番目に位置する関節)に現れることが多いです。

  • 加齢:年齢とともに関節の軟骨が摩耗し、変形が進行します。特に中高年層に多く見られます。
  • 遺伝的要因:家族に同じ症状を持つ人がいると、発症しやすくなることがあります。
  • 女性に多い:特に更年期以降の女性に多く見られます。
  • 過度の関節使用:手を使う仕事や活動(例えば、細かい作業や重い荷物を持つこと)が影響することがあります。

症状

  • 関節の腫れ:指の中節(指の2番目の関節)に硬い腫れや膨らみが現れる。
  • 痛み:関節に痛みや圧痛が生じることがあります。特に動かしたときや負荷がかかると痛みが強くなることがあります。
  • 関節のこわばり:朝起きたときや長時間の安静後に、指が硬く感じることがあります。
  • 関節の変形:長期間にわたって症状が進行すると、関節が変形して指が曲がることがあります。
  • 動かしにくさ:痛みや変形によって、指を動かすことが難しくなる場合があります。

診断】

  • 問診と身体検査:医師は症状や関節の痛みの場所、発症時期を聞き、関節を触診して腫れや硬さを確認します。
  • X線検査:X線撮影で関節の骨の変形や軟骨の摩耗、骨棘(骨の突起)などを確認します。これにより、変形性関節症の進行状況を把握できます。

治療】

ブシャール結節の治療は、症状を緩和し、関節の機能を維持することを目的としています。治療法には以下のものがあります。

保存療法

  • 薬物療法
    • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):痛みや炎症を軽減するために使用されます。
    • 鎮痛薬:軽度の痛みに対して、アセトアミノフェンなどの鎮痛薬を使用することがあります。
  • 物理療法:温熱療法や冷却療法を使用して、痛みやこわばりを軽減することがあります。
  • 関節の保護:手の関節に過度の負担をかけないようにするため、作業や動作を工夫することが推奨されます。
  • 装具:関節を安定させるために、指を固定するスプリントやサポーターを使用することがあります。
  • ストレッチや運動療法:関節の可動域を保つためのエクササイズやストレッチが有効です。

予防】

ブシャール結節は完全に予防することが難しい場合がありますが、以下の方法で症状の進行を遅らせることができます。

  • 適度な運動:関節を健康に保つためには、無理のない範囲での運動(ウォーキング、軽いストレッチなど)が有効です。
  • 体重管理:体重が増加すると関節にかかる負担が大きくなるため、健康的な体重を維持することが大切です。
  • 関節への負担を減らす:手を過度に使わないようにし、長時間同じ動作をしないよう心がけます。作業を頻繁に休憩することも重要です。
  • 早期治療:症状が出始めた段階で早期に適切な治療を受けることで、進行を抑えることができます。

ブシャール結節は、加齢とともに進行しやすい疾患ですが、早期の管理と適切な治療により、痛みや機能障害を軽減することが可能です。症状に気づいたら、堀切菖蒲園駅より徒歩3分のほりきり整形外科までご相談ください。

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骨・関節・筋肉・腱・靱帯・脊椎・脊髄・末梢神経などの運動器疾患と、スポーツ・交通事故・労災などによる外傷を扱います。

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